ピリカのごまかし式投薬法

 ピリカはすっかり元気になった。


 行動はもう前と全然変わらない。
 人間様を呼んでの雄叫びもするようになった。

 今は胃の働きを良くする薬を飲んでいる
 病院では大暴れして一苦労だったらしいので、家でもそれは嫌だなと思っていたのだが、頭を掻いてやると大人しくなるのを利用したら案外スムーズに飲ませることができた。
 ピリカを膝の上に乗せて頭を掻いてやり、うっとりして完全にくつろいだ頃に、シリンジからほんの少し薬(液体)を出して、くちばしにつけてやる。
 すると、おやつでももらっている気分になるのか、ピリカはうっとりしたまま、ちびりちびりと少しずつ、くちばしについた薬を飲み始める。
 そうやってごまかしごまかし与えるうちに、全量を飲み終わって終了となる。
 結構時間がかかるが難点だが、インコのように、噛みついてこようと開けた口にシリンジを突っんで飲ませるといった荒技ができないので、まあこのやり方で妥協するしかない。

ピリカの帰宅

 病院から連絡があり、ピリカは少しずつエサをついばむようになり、元気も出てきたとのこと。
 まだ原因は分からないままだが、一旦退院して安心できる環境で様子を見ましょうということになった。


 帰ってきたピリカ。
 尻のあたりの羽が抜けて白くなっているのは、病院で薬を飲まされるのが嫌で大暴れしたかららしい。

 段々と持ち直してきたのか、羽繕いをしたり砂浴びをしたり、呼び鳴きをしたりするようになった。
 入院前はほとんど鳴かなくなっていたので、ひとまずほっとしている。

 

ピリカ再び入院

 実は昨日からピリカは入院している。
 一昨日の夜あたりからエサを食べなくなり、当然ながら元気もなくなってうずくまったままうとうとするようになった。
 去年はまだこの時期はシートヒーターだけで全然大丈夫だったのにと思いながらヒヨコ電球ヒーターを入れてやったのだが、状態は良くならない。
 行きつけの鳥病院は木曜日が定休なので、今日の朝にでも連れていこうと思っていたところ、段々と羽繕いもしなくなり、うずくまる姿勢からも力が抜けてきたため、仕方なく例の救急病院に連れ込んだのだった。
 ここを利用するの今年になって何回目だろう。
 またヤブ医療に10万円かかるのかと思うと憂鬱だが、強制給餌や栄養剤の投与はさすがに素人ではできないので、この点は病院を頼るしかないのだ。

 で、案の定、レントゲンとか観察とかの結果、原因が分からないのでもう1晩様子を見たいということで、本日に至る。
 面会に行ったらよほど寂しかったのか、人間様の顔を見た瞬間に駆け寄ってくるし、帰ろうとすると自分も一緒に帰ると懸命にケースをつついて出ようとするのが不憫だった。
 検査代だけがいたずらに積み上がっていく状況はよろしくないので、明日になっても分からないのであれば、行きつけの病院にバトンタッチしてもらおう。


 具合悪くなる筆頭候補のチャンドラがピンピンしているのに……。

次から次へと

 とにかくサーラルは活動的。
 エネルギーが有り余っているらしい上に、すぐオモチャに飽きるので、人間様もなかなか対応に苦慮している。


 新しくかじりーずに紐を通して入れてみたら、ものすごいガン見していたのだが、いまいち気に入らなかったらしく見ているだけで遊ばない。
 飽きっぽい上にえり好みも激しい。

 今のところティッシュを丸めて金網に挟むのだけは鉄板なのだが、これも囓った挙げ句床に落とすともう見向きもしなくなるので、しょっちゅう追加してやらないとならない。
 こんな飽きっぽい鳥初めて。

飛び跳ねる対抗心

 床で無意味に互いを押し合ういずもと五十鈴。


 何やってんの。

 最近、飛翔力が落ちてきたいずもは、自分のカゴから人間様までの数メートルが飛べなくなった。
 そこで、人間様のところに来たくなると、いずもは一旦床に降り、そこからちょんちょん跳ねてやってくる。
 すると、対抗心を燃やした五十鈴も、飛ぶのではなくわざわざいずもと一緒に床を跳ねて人間様のところに来るようになった。


「来たよー」
「来たよー」

 まあ、ケンカしないならどれだけ対抗心燃やしてもいいけどね。

何か言いたい

 フェデフルールは、時々何か言いたそうな顔をしてこちらを見つめていることがある。


 何?
 エサならまだあるでしょ。ちゃんと知ってるよ。

 でも大抵の場合、こうやって黙って見ているだけなので、何が言いたいのか全く分からない。


 マメルリハは割と言いたいことが分かりやすい顔するんだけどなあ。

 種類によって表情が豊かな鳥と、乏しい鳥は確実に存在する。

直立就寝

 10月で6ヶ月になるサーラル。
 まだまだ顔つきも態度も鳴き声も子供子供している。


 居眠りする時もこんな格好。
 本格的に眠る時は普通に背中にくちばしをつっこむのだが、うとうとする時はこうやって上を向いている。
 鳥は背筋? の筋肉が強くて、化石で見つかる鳥のほとんどが首をそらせた状態になっているのは、死後にこの筋肉が収縮するためだと聞いたことがあるけど、普段から上を向いている状態が楽なのかな。


 そうやってるとかわいいんだけどねえ……。

斜め上の知恵


 ……なんか2羽して変な頭の掻き方してるな……。


 細い破片だけちぎって使えばいい物を、わざわざ重たい部分をくっつけたまま掻いている。
 これはまあいつもの事だからもういいとして。


 これはエサ箱の角で頭をごしごしやってるっぽいのだが……。

 こういうのを見る度に思うのだが、なぜインコは正攻法ではなく、斜め上にしか知恵を働かせられないのだろうか。

動物と安土桃山パラダイス

 山種美術館と国立博物館に行ってきた。


 山種美術館はこれ。
 アニマルパラダイスの名の通り、ひたすら動物の日本画ばかりを集めた展覧会。
 メインはこの猫だが、他にも犬とかアヒルとかフクロウとか鶴とかウサギとか牛とか馬とか猿とかカエルとか、ふわふわもふもふにあふれていてかなり見応えがある。
 個人的には川合玉堂の猫が良かった。

 動物を堪能した後は、安土桃山を堪能しに行く。


 いかにもメインビジュアルという感じの唐獅子屏風だが、実はこれが展示されるのは11/3の後期から。なので今行っても見られない。
 展覧会には景表法なんて適用されないだろうけど、実際には展示されていない物をさも展示しているかのようにアピールするのは(注釈がものすごく小さい事も含めて)、ぶっちゃけ結構悪質だと思う。
 そろそろこういうやり方は改めた方がいい。

 内容は、うん、安土桃山だった。
 このあたりは日本史でも有名な時代だし、出てくる名前も知っている物が多いので楽に見られる。
 家康と秀吉の書簡が並べてあったんだけど、家康の方が字が下手なのがちょっと笑った。
 あと、秀吉の方は、妻のおねに息子のひろい(秀頼)が生まれた報告をしているらしいんだけど、もうひたすらひろいひろい言ってて親馬鹿感が炸裂してるのも面白かった。

止まり木チキンレース

 ふぶきが最近、止まり木を良く囓っている。
 これは卵を産むのかな?


 あ、これ知ってる。
 自分がとまっている部分をどんどん細くしていって、最後に折れて落ちるやつだ。

 カラも前に同じ事やってたけど、どうして折れる瞬間になっても気付かないんだろう?
 鳥だから?