『ちきゅう』の一般公開に行ってきた。
10月のイベントでもらった招待券は時間指定フリーのものなので、公開期間中であればいつ行ってもいいのだが、ついいろんな習慣で朝いちに行ってしまった。
でも結果的に早く行って良かった。
青空に白い船体が映える『ちきゅう』。圧倒的な存在感。
実際のところ、『ちきゅう』より大きな船は割と見ている。『いずも』は248メートルで220メートルの『ちきゅう』より20メートル近く長いし、空母『ジョージ・ワシントン』や『ロナルド・レーガン』は333メートルで遙かに大きい。
それでも『ちきゅう』を巨大に感じるのは、座高が高いのに加えて、やぐらを始めひとつひとつの船上構造物がやたらと大きいからだと思う。
ちなみに、『ちきゅう』が停泊しているのは、本牧ふ頭は貨物の積み卸しをするガントリークレーン群ののど真ん中。
やぐらのせいで背がやたらと高い『ちきゅう』は、当然ながらベイブリッジをくぐれないためで、見学の時は、馬車道の赤レンガ倉庫近くから送迎バスではるばる本牧埠頭まで行くことになる。
乗船するとまずブリッジ見学コースに乗せられるのは海自の一般公開と同じ。そしてブリッジに人がたまるので乗った瞬間から大行列になるのも海自の一般公開と同じ。
しょうがないので通路の掲示とか片端から撮ってみることにする。
船員に外国人が多いし、外国の研究者も大勢来るので、掲示はみんな英語と日本語のバイリンガル。
船室。点々と置いてあるのは多分洗濯物。
30分ほど並んだが、まだ行程の半分ぐらい。この後ラッタルを3層分上らなくてはならない。
今回は割と小さい子供が多いのだが、なにしろこの有様なので、早くも飽きてうろちょろしたりぐずったり早く帰ろうと言い出したりしている。
多分テロ対策上のものだと思うのだが、周囲の風景の撮影は一切禁止になっていた。
ただ、掲示がこんな感じで控えめな上に、所々で立ってる乗員の人も特に何も言わないので(そもそも日本語が分からない外国人の船員だったりするし)、ご覧の通り皆さんガン無視して撮り放題、SNSにアップし放題している。
実際、まわりの眺めはすごく面白い。
何しろまわりは全部ガントリークレーン埠頭で、土曜日なのでこうやっている間にも盛んにコンテナの積みおろしをしている。
なんかもう『ちきゅう』どうでも良くて、その風景だけずっと見させてもらってればいいやという気になってくる。
潜水艦みたいな救命ボート。
ブリッジ。
アナクロなのか未来的なのか良く分からない。
ちなみにこういう船では公式の船長席というものはなくて、船長は基本自分のオフィスで仕事をし、必要に応じてブリッジに来て指示したりチェックしたりするんだって。
指標はないし海流とかで流れていく海の上で、『ちきゅう』が採掘している間、どうやって自船の位置を保持しているんだろうとずっと気になっていたのだが、これで分かった。
レトロな感じが一層際立つ海図台。電子チャートと紙のチャート両方を使っているそうな。
この時代はGPSとかと簡単に連動できる電子チャートの方が使いやすそうに思うけど、あえて両方使うのはやっぱり危機管理的な理由からだろうか?
採掘中、海流や天候に応じてきめ細かく船のバランスを制御する必要があるからか、こんなバラストタンク制御パネルがあった。
ブリッジから降りて甲板に出ると例のやぐらが!
石油とか天然ガスとかの採掘やぐらみたいだと思ったが、よく考えたらやってることはそう変わらないのだった。
とにかくいろいろでかいので、複数の構造を1枚に入れて撮るのが難しい。
やぐらとやぐらにパイプを運ぶカートを一緒に写そうと思ったが、失敗した。
やぐらを見た後は船内に入って小物やラボ(研究室)の展示。
これは掘削用ドリル(新品)。
同じく掘削用ドリル(使用後)。
「ラボエリアは9階建ての6階から9階までにあります」ってさらっと書いてるけど、9階建てって地上でもちょっとしたビル扱いだよね?
CTスキャン。寝ているのは人間ではなく採掘したサンプル。
なお、サンプル用に非常に強力に調節してあるので、人間には使用禁止らしい。
船内ライフは楽しそうです。
機材いろいろ。専門じゃないのですごいのかすごくないのか分からないけど。
超蒸留水ってなんじゃ? と思ったら、蒸留水からさらにミネラルなど不純物を徹底的に取り除いて、ただのH2Oというレベルにまでした物なんだって。
蒸留水は飲むとまずいが、超蒸留水は飲むと胃の中の粘膜とかの成分が逆に水に吸収されてしまうので、お腹を壊すのだとか。ってそれ完全に毒物じゃん!
採掘サンプル。断層とかの痕跡が残っていたりとそれぞれ貴重な物なのだが、説明が専門的な上にあっさりしているのでちょっと素人には分かりにくい。
いちばん興奮したのが、熱水鉱床の生物群は基本そこで生態系が完結していて、他の熱水鉱床に移動したりとかがないので、個々の熱水鉱床ごとに生物がガラパゴス化し始めているという話だった。
なにそれすごい。
たかーい。
多分ただの通気口だと思うけど、あーんしてるみたいでかわいかったので撮ってみた。
採掘用パイプ(多分)。
潜水艦の中の魚雷がちょうどこんな感じでしまわれてる。
そろそろ何を撮りたかったのか分からなくなってきた。
採掘用パイプをガードする管。
穴の大きさは人一人が簡単に入れるぐらい。1本20トン以上あるらしい。それが何十本も積まれているのが圧巻。
ちなみにこの場所の大きさを人間と比較するとこんな感じ。ピンクの丸の中にいるのが成人男性。
最初行列した時はどうなるかと思ったが、その後は楽しかった。
やっぱり初めて見る物は面白い。
ただ、10月のイベントの時もそうだったんだけど、割と子供にアピールしている割には、展示内容や説明が全く子供向けでないので、狭い場所での行列とも相まって子供には逆にきついものになってしまっているのが気になった。
○おまけ
おみやげにピンバッジもらった。
そして調子に乗って『ちきゅう』10周年記念ランチバッグという、よく考えると全く意味の分からないアイテムを2個も買ってしまった。
AGENT: Mozilla/5.0 (iPad; CPU OS 9_1 like Mac OS X) AppleWebKit/601.1.46 (KHTML, like Gecko) Version/9.0 Mobile/13B143 Safari/601.1
こんにちは!
ちきゅうは、この前の海保の体験航海の時に停泊してるのが見えてたので実際に見たいなぁと思っていました!
メカがいろいろあって見ごたえがあったようですね
カメラのアングルがとてもよかったですヨ
ランチボックスのデザインがまたいいですね
2個買いも分かります*・゜゜・*:.。..。.:*・'(*゜▽゜*)’・*:.。. .。.:*・゜゜・*
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ドックで整備してたんですよね。あれだけの船がドックに入っている姿というのも、かなり壮観だったんじゃないかと思います。見たかったな-。
カメラは、逆光にして太陽を入れるとなんだか上手に見えるということに気付きました(笑)。
ランチバッグは、実は業者のでJAMSTECの公式グッズではないんですけど、結構いい感じですよね。最近ようやくこの手のグッズもそこそこの物が出てきたと思います。