ピリカ……。
なんでそんなおっさんみたいになってるの。
まあ年齢的にはピリカも立派なおっさんなので、相応といえば相応なのかも。
2週間ほど前からピリカの鼻のあたりが少し膨らんで、分泌物(有り体に言えば鼻くそ)っぽい物をつけていたりしたので、病院に連れて行くことにした。
鼻に分泌物が詰まって固まってしまう事がヒメウズラにはあるらしい。まあ放っといても健康に別状はないみたいなのだが、やっぱり気になる。
ただ、病院に連れていく場合、ヒメウズラはひとつ問題があった。
彼らは驚いたり興奮したりするとジャンプするのである。
マメルリハどもを運搬する時に使っているプラケースでは、頭をぶつけてしまう可能性がある。死ぬような事はないだろうが、やっと治ってきたハゲがまた復活するのはちょっと避けたい。
ということで、どうしたらいいかと考えた挙げ句、プラケースには蓋をつけず、代わりに洗濯ネットに入れることにした。

そんなわけで、ブラジャー用の洗濯ネットに入れられたピリカとプラケース。
……笑ってはいけない。
我ながら少々神経質な気がしたが、病院に着いて運搬用のバッグを開けた途端、ボン! と結構派手な音を立てて洗濯ネットに頭をぶつけてきたので、結果として用心して正解だった。
結論から言うと、ピリカの鼻には何も詰まっていなかった。
恐らく、何かにぶつけて腫れているのではないかということで、しばらくは様子を見る事になった。さらに腫れたり膿んできたりしたらまた病院送りになるが、本人は特に痛がる様子もないので、恐らく大丈夫なのではないかと思う。
ピリカを連れての外出は初めてだったので少し心配だったが、パニックを起こすこともなく落ち着いていたのでほっとした。
病室でもほとんど暴れず先生に診てもらっていたし、診察が終わってケースに戻されたらあからさまに好奇心満々の顔でまわりを眺めていたりして、インコよりむしろ扱いやすかったかもしれない。
もちろん、ピリカが手乗りで普段から人に掴まれる事に慣れているからというのはあるのだろうが。
でも、待合室で構って欲しくなって雄叫びを始めるのは恥ずかしいのでやめて欲しい。
実は昨日チャンドラがちょっと危なかった。
気付いた時には両脚が握った形のまま完全に麻痺し、動けないままカゴの床に転がっていた。
これはもうダメかと手の中に抱いてやったところ、しばらくしたら麻痺が治ってまた止まり木に止まれるようになった。
どうやら低体温症を起こして、羽毛のない脚がやられてしまったらしい。
暖突で上から暖めていたのだが、暖突は表面温度が高くなるため、用心のために少し離していたので、暖めきれなかったのかもしれない。
しかし、94歳で死んだ祖母も、晩年が近くなると時々低体温で朦朧としていたが、鳥も人間も年を取ると同じような症状になるのだろうか?
でもブロッサム、通称ちびころは最後まで普通だったな。
そんなわけで、しばらくエサも食べなくなってしまったので、とりあえずカロリーを取らせようと普段は制限しているヒマワリの種を食べたいだけ食べさせたら、どうやらおねだりすればヒマワリがもらえると思ったらしい。
人間様がカゴに近づく度にこんなになってヒマワリを催促してくる。