箱根でフジタと鳥と噴気孔

 さて、箱根にわざわざ泊まって何をしたかったかというと、ポーラ美術館の藤田嗣治展が見たかったのだ。
 ついでにいつものガラスの森美術館にも寄ろうかな。
 コロナで海外から展示品が来ないから、あまりぱっとしない感じだろうけど。

 今回の展示会は「フジタ──色彩への旅」という副題がついていて、藤田の世界各地での生活と、そこで描いた絵を展示してある。
 当然ながら戦争画はないけどね。
 まあこの人は、場所によって全然違う絵を描くんだなという感じで、面白かった。


 どこの漫画家の作品かと思うが、これも藤田嗣治。
 今回は一部、撮影可の展示があった。
 こういった小品の他に、ポーラ美術館が積極的に収集している「小さな職人たち」という、様々な職人の仕事を子供の姿で描いているシリーズ。


 小鳥屋さん。


「コンシェルジュ」とのことなんだけど、隣にトイレが描いてあるので、ヨーロッパに良くいるトイレおばさん(利用者からチップを取って公衆トイレの管理をしている人)の事だろうか?


 職人……?


 この猫は絶対抱かれるのを嫌がっている。

 あと、例によって美術館の林をひとしきり散策してきた。
 尾根沿いの広葉樹林ではハルゼミとなんか鳥が元気よく鳴きまくっているのに、沢沿いの針葉樹林だと一気に鳥もハルゼミもなくなって、代わりにカナカナゼミが大合唱してるのが面白かった。
 ちょっと位置が違うだけなのに、ずいぶん違ってくるんだな。というかカナカナゼミの大合唱って生まれて初めて聞いた気がする。
 あれって普通1匹とか2匹とかで哀愁漂わせて鳴くセミだよね?

 次はガラスの森美術館。
 カモたちは今年も元気かな?


 いない……。


 いた!
 でもこの2羽だけだった。今年は子育てしてないのかな?


 古代の香水瓶。ちょっと欲しい。


 金化ガラスを撮ろうと頑張って失敗した。
 青っぽい部分が全部金化して虹色に輝いている。


 これ初めて見たな。
 トリックグラスといういたずら向けのグラスで、中に飲み物を入れると……。


 こうなるらしい。
 やられた奴災難だな。


 お気に入りの壺も展示されてた。
 デザイン、色合い全部が気に入っているだが、特に表面の赤い模様が全部描きこんである鳥なのがいい。


 きれい。


 このその辺のガラス細工っぽいかわいさのある白鳥、昔見た記憶があるぞ。

 数点初めて見る物はあったが、やっぱり大部分は前に見たことがある品だった。
 なのであまり時間もかからず終わってしまい、しょうがないので買い物と庭の散策をする(またか)。


 もう1羽カモ発見。
 暑いらしくて木陰に座り込んでいる。


 近づくとハアハア言っている。そんなに暑ければ水に入れば良いのに……。


 一方こちらは元気いっぱいにデーデーポポーデーデーポポーさえずりながら、カモのエサ入れを漁るキジバト。
 鳥によっても体感温度が違うのだろうか?


 大涌谷はどうなのかと見てみたら、すっかり大人しくなってた。

 そろそろお昼を過ぎたし、この後は強羅公園でサンドイッチでも食べて帰ろうかと思っていたのだが、なんというか、こう、何となくアクション成分が足りない。
 そこで強羅公園をやめて、お昼はその辺で済ませ大涌谷に行くことにした。
 強羅からケーブルカーとロープウェーで30分ぐらいなので、それほどかからず行って帰ってこれるはず。

 ……ケーブルカーが昼前に故障で運休してしまい、代行バスになったが、それ以外は全く問題なく大涌谷に到着した。


 うん、やっぱりコロナ前に比べると格段に大人しくなってるな。
 まだ上の噴気孔のあたりは立ち入り禁止だけど。というかもう永久に立ち入り禁止のままになるんじゃないだろうか。


 下の方も一見荒ぶっているけど、格段にガスが少ないし。

 しばらく噴気孔を堪能してアクション成分を補給したので満足して、いつの間にかきれいにリニューアルしていた早雲山駅で足湯を経由したりしながら帰ってきた。

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