石橋を叩いて渡る

 ビビはカゴを開けてやってから出るまでが大変に長い。

 テーブルにカゴを乗せてドアを開けると、まず危険がないかテーブルの下を観察。

 たまに「ぴ」とか小さくつぶやきながらじっくり観察。
 ここで急かすともう出てこなくなるので、人間様もつきあって我慢。

 数分後、ようやく金網にとりつく。
 が、まだ何か気になるものがあるのか、そこで止まったまま引き続き観察を続行。

 用心しながら1歩前へ。

 さらにもう1歩、出ても大丈夫だと判断したらしい。

 ようやくスロープに足を下ろすが、いつでも中に逃げ帰れるように端っこにとまったまま。
 ここまでですでに5分が過ぎている。
 人間様もそろそろ飽きてきた。

 じりじりと真ん中に移動し、人間様の手に乗せてもらって出る準備が完了。
 しかしここから最終的に手に乗るまでに1分ぐらいまたかかる。
 ……まあ、それでお前の気が済むならそれでいいんだけどね。

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