観艦式に伴うフリートウィークの横須賀で体験航海をしてきた。
動いている艦に乗るのって何年ぶりだろう。前回の観艦式も結局中止で乗ってないから、多分4年ぶり以上だと思う。
八景島のあたりまで行って引き返してくるだけの、時間にして1時間あるかないかの短い航海だけれど楽しみ。
朝8時半のヴェルニー公園の秋のバラと『ひゅうが』。
一方この頃、この場所ではすでに一般公開を見たい人が1,000人以上並んでいる。
米軍基地の時と違って行列整理を海自自身がやっているので、特に混乱は起こっていなかった模様。
まあ市側に任せるとろくな事にならないのは、カレーフェスティバルの時に分かってるしね。
乗るのは『あすか』。試験艦なので乗っけている装備が見る度に違っている艦。
そういえばまたシルエットが変わってるな。
本来9時開始の一般公開だが、人が多くなりすぎたので15分ほど開場を早めていた。
公開される『ひゅうが』と『あさひ』。
この辺は今日は公開されない艦たち。それでも満艦飾でおめでたい雰囲気。なお『あすか』は『ぶんご』の隣に目刺しになっているので、乗るときに『ぶんご』の中を通っていくのがちょっとお得感だった。
先日行った呉でもそうだったんだけれど、最近、艦名の色を白からより目立ちにくいグレーに変更している。
昨今のいろいろな情勢からそうしているんだろうけど、これが完全に消される(実戦を行う体制になる)日が来ない事を祈るばかり。
今回の体験航海は、海自の支援団体を対象にしている。
密対策かこれまでの体験航海に比べるとものすごく人数が少なくて、お陰で中もゆったり。
出航まで1時間ほどあるので、それまでひたすらだらだらしている。
タグが来たのでそろそろ出航だな。
この風景もほんと久しぶりだなあ。
お互いをつないでいるもやいを解いて、出港の礼のために整列する『ぶんご』と『あすか』の乗員。
沖の方を見ると、いろんな艦船が浮いている。
右からJAMSTECの『よこすか』、なんか護衛艦、タンカー、多分米軍のミサイル追跡艦。
護衛艦は観艦式のために来たけど泊める岸壁がなくているんだろうし、米軍のはあまり人目に触れたくないだろうからだけど、八景島のあたりに基地があるJAMSTECが、なんでこんな所に沖止めしているのかちょっと不思議。
前を行くのは、同じく体験航海をやっている『やまぎり』。
ゆき型が全艦退役しちゃったから、今海自で一番古いタイプの艦はこのきり型になるのかな。
右のは先行する『やまぎり』、左はやっぱり沖止めしている『ましゅう』。
アップ。
手前では釣り船が何隻も出ていた。この辺釣れるのかな?
お、スカイツリーが見える(右端)。
風が強くて寒くて天気がいいから、ずいぶんはっきりしてるな。
『やまぎり』の後を追って『あすか』も回頭して横須賀港に戻っていく。
あー、もう終わりか……。
楽しかった。
ちょろっと庭に出てまた引き返してきたぐらいの本当にささやかな航海だったけど、やっとこういうのができるようになってきたのが嬉しい。
多分、今回のはテストケースで、これがうまくいったら徐々に一般向けの体験航海も増やしていくんだろうと思う。
とはいえ、いろいろと隣国情勢がきな臭くなってきている中、海自の負担も大きくなっているので、今後どこまでできるのか分からないけれど。
さて、少し一般公開をぶらぶらしていこうかな。
この後行きたい所があるから、あまり長時間いるつもりはないけれど。
カモメだかウミネコだかの休憩所になっているブイ。
フンだらけ。
すっかり存在がていちゃくした『ちびしま』と『こいずも』。
『ちびしま』は見る度に装備がアップデートされていっている。
飲食ブースがなくなり、物販ブースの数も減っていたが、それを埋め合わせるように、海自の職種ごとの紹介ブースができていた。
例えば通信ブースでは実際にモールスを打たせてくれたり、秘密文書用の水に溶ける紙を実演してくれたり、艦艇ブースでは艦の模型が置いてあったりと、いろいろ工夫していてちょっと面白かった。
上のUS-2も、航空機ブースのアピールのためにやっていた物らしい。
ダムカードならぬ装備品カードなんてものもいつの間にかできていたし。
護守印はどうかと思うが、このカードはいいアイデア。
てな感じで海自分を堪能した後、次に向かったのは芦名にある浄楽寺。
和田義盛ゆかりの寺で、運慶の仏像がある(ただいま金沢文庫に出張中)。
横須賀から1時間もかからずに行かれるので、ついでに足を伸ばそうと考えていたのだ。
元々は源頼朝が父の菩提を弔うために建てたのを、北条政子と和田義盛がここに移したと伝えられる寺。
今は小さな寺だが、当時はかなり格式のある寺だったらしい。
なおこのお寺、かなりIT化が進んでいて、通販はもちろんバーチャル発願体験とかNFT御朱印とかやっている。NFT御朱印って初めて見た。
そして浄楽寺から歩いて15分ぐらいの所にある正行院。「鎌倉殿の13人」でも紹介されていた、和田義盛が巴御前の菩提寺として建てたと伝えられる寺。
実際の所、巴御前は実在を疑われている人物らしいけれど、こういう寺があるという事は、なにかしらの女性がいたんだろうと思う。
ここも小さいお寺だけれど、古い仏像がいくつもあるので面白い。
なお「鎌倉殿の13人」では、京急線横須賀中央駅からバスのルートが提示されていたが、実際にはJR逗子駅か、京急線の逗子・葉山駅から大楠芦名口方面に向かうバスの方が、本数も多いし早くて楽に行ける。なんであんな紹介をしたんだろう?
いわゆる観光寺ではなく、ご近所の菩提寺として存在している寺なので、何があるというわけでもないけれど、それはそれで楽しかった。